こんなのありえない日常

ひとりごと。なんでも書きます。

夏ダカラ、夏ナノニ

ひとつ手に入れたら、ひとつ手放さないといけない。
全部欲しいなんてそんな欲張りは許されない。
わたしはそういう人間なのだろう。
求めて求めようとして手に入れようとすればするほど逃げてしまう。
自分がやりたい事、したい事をしたいけれど、それをしたら失敗する運命にある。
だからわたしは自分から動いてはいけないのだ。
身を以て感じる。
夏の風物詩ももうこれで、思い出として完了させるべきなのだろう。
だけれどあの夜を、あの心地よい鈍い身体の痛みを、夏になると求めてしまう自分がいる。
短い前髪も似合わない年齢なのに。

***
浴衣を着た10代の、高校生カップルを見て、彼らは10歳以上年下なのにそれでもわたしはまだ嫉妬してしまう。
微笑ましいと心から笑える日は、こんなに毎日が幸せに満ち溢れていても来ない気がする。

***
いつからこんなに弱くなってしまったのか。
好きのパワーバランス、絶対に彼からのほうが大きいのに。
あー恥ずかし、というか、バカバカしい。

もっと自分のパッケージングについて、真剣に考えよう。
彼が手放したくない女になる。
わたしのこと好きなんだろうなーっていうのは確信あるけれど、不安で不安で仕方ない。
でも、そんな気持ちでいたら、絶対見透かされる。
本当に彼は不思議な人。
夏が終わったら、夏と共に消えてしまいそうな、そんな人だ。
だからわたしは怖い。夏が終わるのが怖い。
夏が終わって彼がいなくなったら、わたしはそれを受け入れる事が出来るのだろうか。