例の婚活の彼から告白され、付き合うこととなった。
ちゃんとした形での告白って、何年ぶりなのだろう。
オトナになってからちゃんとした告白とかされたことがない。
というか、小学生とか中学生とか、そんなおままごとみたいな事を除けばわたしは初めて告白された。
わたしには甘酸っぱい青春などなかったから。
そんなわたしが彼に告白され、もちろんオッケーした。
まだ手すら繋いでいない。
彼はわたしの何が良かったのだろう。
とりあえず、彼の「彼女」になった。
彼女ーこの肩書がむずがゆい。
まだどこぞの誰とも知らないわたしの事を好きになってくれて、告白してくれた。
それについては嬉しかった。
けれど、全然嬉しくない。楽しくない。
矛盾しているが、ここからがスタートだから。
わたしは早く結婚相手を見つけたいのだ。
生活基盤を整えて、本当の目的を果たしたい。
こんな打算的なヤツって知ったら、彼はどう思うのだろう。
本当のわたしを知っても、愛してくれるのだろうか。